「私の好きな佐伯」 2002.6.14. 於、アタロー会館

 
2. 最小のワールドカップ参加国
 
 ワールドカップ、サッカーの参加国の数は、調べてみましたら、代表の32カ国を含め、世界で195カ国でした。
 この195カ国中、佐伯より人口の少ない国があるのではないだろうか。5万人以下の、国です。探してみましたらありました。
 サンマリノ共和国(2万5千人)と、リヒテンシュタイン公国(3万2千人)です。
 人口の一番多い国は、中国(12億)で、2番目がインド(9億)。日本は、8番目に人口の多い国となっています。
 
 世界中には、佐伯市(50,000人)より人口の少ない小さな独立国の数が、調べてみましたら、8カ国ありました。
 独立国は、人口の多寡にかかわらず、どんな大国とも対等な関係にあります。非常に大きな国と、非常に小さな国とが、対等で、参加の権利は、1国1チームです。
 
 ごく最近、東ティモールが独立しました。ここは100万近い人口を抱えた国ですが、独立した一番の理由は、何であったのだろうかと考えてみました。
 独立するしないは、人口が多い少ないの問題ではありません。

 なぜ独立したかったのか。

 独立することによって、自分たちの立場を守りたいと考えたからだと思います。自分たちの立場を守りたいという強い思いがあったに違いありません。そういう強い思いの、精神的な結束があったために、独立を勝ち取ることができたのだと思います。
 
 自分たちの住む佐伯の町を、本当に守りたい、住み良い町にしたい、そういう強い思いがあるかどうか、その思いを結束する力、団結する力があるかどうかが、分かれ目になるのではないかと思います。
 
3.地元の力
 
 子供の頃、よく聞かされていたように覚えていますのが、鉄道敷設の話です。大正時代に、竹野浦河内に鉄道の敷設の案があったときに、地元が反対したために鉄道が海岸を通らずに、内陸を通ることになったということでした。将来に渡って大きな影響を与えるようなことに対しては、特に判断を謝らないようにすることが大切であるということを聞かされていたように思います。
 
 インターネットで、今回、「日豊線の開通」と打ち込んで、これをグーグルで調べていましたら、ついでに書かれていましたのが、上臼杵駅と臼杵駅の間の距離が、たったの1.6キロであるということでした。これは実は、誰それの政治家の影響であったという所にもぶつかりました。
 そういう政治力とかも、前には大きな要素としてあったかもしれませんが、何よりも「地元の力」というものが、大いに関係するということではないかと思います。
 
 「住民参加の町作り、大分県蒲江町、花いっぱい運動とまちづくり事業を展開」というタイトルで、蒲江のまちづくりが、平成13年度 地域づくり総務大臣表彰を受けました。とても喜ばしいことでしたが、昨年ニュースが流れた時には、とてもびっくりしました。
 
 「蒲江町『まちづくり事業』は、小学校区を単位とした12地区にそれぞれ区長をを中心とした地域づくり委員会を設立し、その委員会を対象に助成、支援を行っている。『花いっぱい運動』は、当初、行政主導でスタートし・・・」とあります。「やればできる」の素晴らしい例がこのような身近にあります。「地元の力」の可能性を示していると思います。
 
 蒲江の例は、「なんとかしたい」と皆が考えているその皆の気持ちを結集させれば、そして結集させる力のあるリーダーがいれば、可能であるという好例だと思います。
 
4.まちづくりレース
 
 「日本を変える地方の心意気」という新聞記事をほんの最近目にしました。

 「『今後のまちづくりのモデル、目標としたい自治体』を全国の首長に選んでもらったところ、北海道のニセコ町(人口4,600人の小さな町ですが、ここが)トップで、宮崎県綾町、静岡県掛川市、群馬県太田市が続き、全国155自治体の名が挙がった。いずれも住民参加の取り組みや積極的な行政改革、職員の意識改革に熱心な自治体が注目を集めている。ニセコ町では、『まちづくり基本条例』が13年度から施行され、徹底した情報提供等をしている」とありました。
 
 それで、「ニセコ町」とパソコンに打ち込んで、グーグルで検索しましたところ、9,650個のホームページが表示されました。北海道のニセコ町のことを扱っているホームページが、数にしておよそ1万個あるということです。ということはそれほど、まちづくりに寄せる関心が、全国的にも大きいということだと思います。
 
 全国いたるところで、しのぎを削る、まちづくりレースが行われている感じです。その関心の度合いは、何か少しでも参考になるものはないか、あれば利用したいという気持ちがあるからであろうと思われます。
 
5.情報の収集・選択と実行
 
 現在は、情報が瞬時に得られる時代です。「今日のイチロー」というホームページのアイコンをクリックするのがストレス解消の一つになっています。試合途中に見ますと、ヒットを打った直後に、クリックすると、もうその点が入った状態でホームページが表示されます。瞬間的に、試合を見ながら担当者が試合の変化を打ち込んでいるということがわかります。
 
 情報は、瞬時に得られるほどに流れている。しかも、溢れんばかりに多量に。ところが、しかし、その情報もキャッチできなければないに等しいものです。キャッチするかどうかが、大きな境目になっています。知らなければ損をするということが非常にはっきりしています。情報をどのようにして集めるかが、これからの決め手になることは明かです。
 
 情報の集め方を、皆で力を寄せ合って工夫していくことによって、打開策が得られるのではないか、とそのように考えます。いい情報、役に立つ情報を、皆が見ることのできる一カ所に集める。そのようなことができる時代になっています。
 
 まちづくりに対する情報は、それこそ山のように全国に流れ出ています。インターネットでそのかなりのものを知ることができます。まちづくりだけではありません。インターネットの利用が欠かせないものになっています。
 
 この情報を協力、手分けして、研究する必要があると強く感じています。
 
 どのような情報もすでに発信されています。只、インターネットの中に隠れているので、それを、探り出すのは、時間と要領がいります。協力体制が組めるなら、きっと良い収穫が得られる、とそう確信しています。どうしても、協力して、集め、分析、判断する情報収集の同志が必要です。
 
 その上で、集めた情報を取捨選択する、一人が選択し提出した情報意見データを、今度は複数の人間で検討する、判断する。本当に役立つ・利用できる情報であるかどうかを検討する。実際に複数でチェックできるようにするまでを形作る必要があります。
 
 一人(蟻の一匹)が手に入れたこれは役立つに違いない(ここに餌がある)という情報を、他の人に伝え、複数でチェックする。皆で見て聞いて判断する。
 
 そこで、これは採用した方がよいということになれば、これを全体に伝える。かなりの人たち、過半数の人たちが賛成するようであれば、そこで今度は行動実践することを決定して実行に移していく。
 
6.一人一票の意見発表権

 一人一票の「投票権」ではなくて、一人一票の「意見発表権(公への)」が、自由に行使できる時代にきているのではないかと思います。
 「住民による、住民のための、住民の政治」この、住民によるの部分は、これまでは殆ど投票の時のことではなかったかと思いますが、これからは、一人一人が政治に、政治の場の意見発表に、参加できる時代にきているのではないでしょうか。
 高齢者社会になって、世界一の平均寿命を誇っている状況があります。特に政治家には高齢の方が多い。
 高齢になっても意見を出すだけなら、座っていてもできます。パソコンを叩くだけなら、かなりの年齢までできるのではなかろうかと、90才の元気の良い先生から刺激を受けました。

 インターネットを使ってだけでなく、一人一人の意見が吸収される、住民参加の形を志向する必要があるということも言えます。お年寄りなら、公民館に寄り合って、思うことを述べて話し合い、班長さんなりに言う。班長さんは、区長さんに伝える。区長さんは、忙しくなりますが、代表者の集まりでそれを伝え、話し合う。そのような形でもいいと思います。地域住民がまちづくりに参加することが眼目です。
 
 住民全員の参加、特に、肩書きなし・所属無関係・年齢関係無しの一人一言制、そういうことが実現するといいと思うのですが。
 
7.情報発信、情報の公開
 
 この5月28日の新聞で、fメールのことを知りました。fは故郷のf、fメールは故郷メールということでした。「自治体発のメルマガ急拡大」という記事です。
 「小泉内閣のメールマガジンに続けとばかりに、各地の市町村でメルマガ発行が増えている。地域の新聞社が協力し、ノウハウを提供しているのが特徴で、この春には12道県の約50の自治体が定期配信するまでに成長した。大分県では、由布院と蒲江町。単なる情報提供でなく、ネットの双方向性を活用した「読者との密接なつながりを目指している。故郷を離れた人をも巻き込んだ『まちづくり』を担う新しいメディアに、関係者の期待は大きい」とありました。
 
 佐伯のホームページを、最も有用なものにするためには、よそのものを見習ってでも、分かり易い魅力のあるホームページの作成が、できるといいと思います。
 ホームページを必要なだけ扱える人が、ボランティアにいないなら、専門家の人にお願いしてでも、充実したホームページにする必要があると思います。
 
 最先端のものを見て真似る。一つだけでなく、いくつも見てよいところを真似て、佐伯独自のどこにも負けないものを作る必要があると思います。
 人気のある自治体のホームページはそれぞれが、個性があってどこもそれぞれ似ていないように思います。
 
 北海道のニセコ町のホームページにしてもそうですが、ホームページを訪問するだけで、その町を訪問したくらいの内容があり、独特です。
 全国どこからでも、インターネットだとその町のホームページを訪問できます。
 
 このニセコ町と同じように、ホームページに人を呼び寄せるということも、IT時代のあり方ではないかと思います。
 
 ホームページに訪問客を呼び寄せる作戦を展開して行く必要があります。
 
 佐伯を売り込む必要があります。
 
 地産地消が叫ばれる時代、ネットで産地直送の予約を取って、一定額以上は送料タダで売り込み攻勢をかける、そういうことに地域を上げて取り組んでもいいのではないでしょうか。
 
9.追い風
 
 郷土を愛する気持ちは決してエゴではないと思います。郷土を守りたいという思いは、誰にでもあるものだと思います。郷土を愛する者同志、気心が知れた者同志が集まって、協力し合い、助け合う、そういうまちづくりは、その気さえ出せばできるのではないでしょうか。
 
 最小のワールドカップ参加国、サンマリノ共和国は、主要産業が、機械、繊維、観光、化学・薬品等で、人口は佐伯の半分、2万5千人です。
 
 今から40年も前、1862年に、近代国家としての主権と独立を獲得した小さな国です。
 
 恐らく、強い、精神的な結束があった、今もあるのだと思います。
 
 強い精神的な結束が、自立を可能にするのだと思います。
 
 佐伯地域を一つの国と考えて、自分たちの国・地域を守りたい、そういう発想が、今必要ではないでしょうか。
 
 人には、向き不向きがあります。自分のできる範囲で、自分なりにできることを精一杯やれば、それで充分だと思います。

 そういうことであれば、この自分も参加できると、そう思っています。